yeongpin/cursor-free-vip
主な特徴
- **マルチプラットフォーム対応**: Windows、macOS、Linux対応
- **設定リセット機能**: Cursorの設定とマシンIDをリセット
- **トークン制限回避**: 使用制限を回避する機能
- **自動アップデート無効化**: Cursorの自動更新を防止
- **多言語サポート**: 15言語(英語、中国語、日本語、ベトナム語等)
- **GUIインターフェース**: DrissionPageやSeleniumを使用した自動化
- **簡単なインストール**: ワンライナーのスクリプトで自動インストール
リポジトリ解析: yeongpin/cursor-free-vip
基本情報
- リポジトリ名: yeongpin/cursor-free-vip
- 主要言語: Python
- スター数: 33,169
- フォーク数: 3,100+(GitHubページより推定)
- 最終更新: 2025年1月(活発に開発中)
- ライセンス: CC BY-NC-ND 4.0 (Creative Commons Attribution-NonCommercial-NoDerivatives)
- トピックス: Cursor AI, Token Bypass, Configuration Reset, Educational Tool
概要
一言で言うと
Cursor AIエディタの試用制限とトークン制限を回避するための設定リセットツールで、教育および研究目的で公開されている。
詳細説明
Cursor Free VIPは、AI搭載コードエディタ「Cursor」の試用制限を回避することを目的としたPythonベースのツールです。マシンIDのリセット、設定ファイルの変更、自動アップデートの無効化などの機能を提供し、Cursorの制限を回避する仕組みを実装しています。
開発者は「教育目的」と明記していますが、実質的にはCursorの有料機能を無料で使用するための回避ツールです。Windows、macOS、Linuxの3つのプラットフォームに対応し、複数の言語(英語、中国語、ベトナム語など)をサポートしています。
主な特徴
- マルチプラットフォーム対応: Windows、macOS、Linux対応
- 設定リセット機能: Cursorの設定とマシンIDをリセット
- トークン制限回避: 使用制限を回避する機能
- 自動アップデート無効化: Cursorの自動更新を防止
- 多言語サポート: 15言語(英語、中国語、日本語、ベトナム語等)
- GUIインターフェース: DrissionPageやSeleniumを使用した自動化
- 簡単なインストール: ワンライナーのスクリプトで自動インストール
使用方法
インストール
前提条件
- Python 3.8以上
- 管理者権限 (Windows) / sudo権限 (macOS/Linux)
- Cursor がインストールされていること
- Chrome/Edge/Firefox などのWebブラウザ
インストール手順
# Linux/macOS
curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/yeongpin/cursor-free-vip/main/scripts/install.sh -o install.sh && chmod +x install.sh && ./install.sh
# Windows (PowerShell)
irm https://raw.githubusercontent.com/yeongpin/cursor-free-vip/main/scripts/install.ps1 | iex
# Arch Linux (AUR)
yay -S cursor-free-vip-git
# ソースからの実行
git clone https://github.com/yeongpin/cursor-free-vip.git
cd cursor-free-vip
pip install -r requirements.txt
python main.py
基本的な使い方
メインメニューの操作
# main.pyを実行すると対話型メニューが表示される
python main.py
# メニューオプション:
# 1. Cursorの設定リセット
# 2. マシンIDのリセット
# 3. 自動アップデートの無効化
# 4. アカウント情報の確認
# 5. 手動認証設定
設定ファイルのカスタマイズ
# config.ini (Documents/.cursor-free-vip/config.ini)
[Chrome]
chromepath = C:\Program Files\Google/Chrome/Application/chrome.exe
[Turnstile]
handle_turnstile_time = 2
handle_turnstile_random_time = 1-3
[OSPaths]
# Windows
storage_path = C:\Users\username\AppData\Roaming\Cursor\User\globalStorage\storage.json
sqlite_path = C:\Users\username\AppData\Roaming\Cursor\User\globalStorage\state.vscdb
machine_id_path = C:\Users\username\AppData\Roaming\Cursor\machineId
# macOS
# storage_path = /Users/username/Library/Application Support/Cursor/User/globalStorage/storage.json
# Linux
# machine_id_path = ~/.config/cursor/machineid
高度な使い方
# プログラム的な使用例
from bypass_token_limit import bypass_token_limit
from reset_machine_manual import reset_machine_id
from disable_auto_update import disable_updates
# トークン制限のバイパス
result = bypass_token_limit()
# マシンIDのリセット
reset_machine_id()
# 自動アップデートの無効化
disable_updates()
# カスタム設定での実行
from config import get_config, update_config
config = get_config()
config.set('Utils', 'check_update', 'False')
update_config(config)
ドキュメント・リソース
公式ドキュメント
- README.md: プロジェクト概要、インストール方法、免責事項
- CHANGELOG.md: バージョン更新履歴
- config.ini: 設定ファイルのテンプレートと説明
- LICENSE.md: CC BY-NC-ND 4.0ライセンス全文
サンプル・デモ
- scripts/install.sh: Linux/macOS用自動インストールスクリプト
- scripts/install.ps1: Windows PowerShell用インストールスクリプト
- scripts/reset.ps1: Windows用リセットスクリプト
- images/: 使用方法を示すスクリーンショット集
チュートリアル・ガイド
- GitHubのREADMEに基本的な使用方法
- config.ini内の詳細な設定説明
- エラーメッセージ「User is not authorized」の対処法
- 一時メールサービス使用時の注意事項
技術的詳細
アーキテクチャ
全体構造
Cursor Free VIPは、Cursorエディタの設定ファイルとシステムファイルを直接操作することで、試用制限を回避するPythonアプリケーションです。メインメニューシステムを中心に、各機能がモジュール化されており、ブラウザ自動化、ファイル操作、設定管理などのコンポーネントで構成されています。
ディレクトリ構成
cursor-free-vip/
├── main.py # メインエントリーポイント(メニューシステム)
├── bypass_token_limit.py # トークン制限回避機能
├── bypass_version.py # バージョンチェック回避
├── reset_machine_manual.py # マシンIDリセット機能
├── disable_auto_update.py # 自動アップデート無効化
├── cursor_auth.py # 認証処理
├── cursor_register_manual.py # 手動登録機能
├── account_manager.py # アカウント管理
├── config.py # 設定管理モジュール
├── utils.py # ユーティリティ関数
├── logo.py # ロゴ表示とバージョン情報
├── email_tabs/ # メール処理モジュール
│ ├── email_tab_interface.py
│ └── tempmail_plus_tab.py
├── locales/ # 多言語対応ファイル
│ ├── en.json
│ ├── zh_cn.json
│ ├── ja.json
│ └── ...(15言語)
├── scripts/ # インストールスクリプト
│ ├── install.sh
│ ├── install.ps1
│ └── reset.ps1
├── cursor-source-map/ # Cursorのソースマップ
└── images/ # ドキュメント用画像
主要コンポーネント
-
main.py: メインメニューとユーザーインターフェース
- 場所:
main.py - 依存: logo, colorama, config, 各機能モジュール
- インターフェース: 対話型メニュー、言語選択、管理者権限チェック
- 場所:
-
bypass_token_limit.py: トークン制限回避ロジック
- 場所:
bypass_token_limit.py - 依存: os, shutil, config
- インターフェース: bypass_token_limit(), バックアップ・復元機能
- 場所:
-
config.py: 設定管理システム
- 場所:
config.py - 依存: configparser, os
- インターフェース: get_config(), update_config(), force_update_config()
- 場所:
-
cursor_auth.py: 認証処理とブラウザ自動化
- 場所:
cursor_auth.py - 依存: DrissionPage, selenium, requests
- インターフェース: OAuth認証、メール検証、Turnstileハンドリング
- 場所:
技術スタック
コア技術
- 言語: Python 3.8+ (match文、f-strings、型ヒント使用)
- GUI自動化:
- DrissionPage 4.0+ (Chromiumベースブラウザ制御)
- Selenium (ブラウザ自動化のフォールバック)
- 主要ライブラリ:
- colorama (0.4.6+): ターミナルカラー出力
- requests: HTTP通信とAPI呼び出し
- psutil (5.8.0+): プロセス管理
- pywin32: Windows API統合(Windows限定)
- faker: テストデータ生成
- watchdog: ファイルシステム監視
- arabic-reshaper/python-bidi: アラビア語表示対応
開発・運用ツール
- ビルドツール:
- PyInstaller: 実行可能ファイル生成
- build.spec: ビルド設定ファイル
- パッケージ管理: pip/requirements.txt
- 配布:
- GitHub Releases (バイナリ配布)
- AUR (Arch Linux用パッケージ)
- 多言語対応: JSONベースのローカライゼーションシステム
設計パターン・手法
- モジュラーアーキテクチャ: 各機能が独立したPythonモジュールとして実装
- 設定駆動開発: config.iniによる動作カスタマイズ
- 多言語対応パターン: Translatorクラスによる動的言語切り替え
- エラーハンドリング: try-except による堅牢なエラー処理
- 権限昇格パターン: Windows管理者権限の自動要求
データフロー・処理フロー
-
初期化フェーズ:
- 管理者権限チェック(必要に応じて昇格)
- 設定ファイル読み込み (config.ini)
- 言語設定の自動検出と読み込み
-
メニュー表示と選択:
- 対話型メニューの表示
- ユーザー入力の受付と検証
-
機能実行:
- 選択された機能モジュールの呼び出し
- Cursorプロセスの停止確認
- 設定ファイルのバックアップ作成
-
ファイル操作:
- Cursor設定ファイルの読み取り・変更
- マシンIDファイルの削除・再生成
- SQLiteデータベースの更新
-
ブラウザ自動化 (認証機能使用時):
- DrissionPageによるブラウザ起動
- OAuth認証フローの自動化
- Turnstile(CAPTCHA)の処理
- メール認証コードの自動取得
API・インターフェース
公開API
このツールは内部使用向けのため、公開APIは提供していませんが、各モジュールは独立して呼び出し可能です。
モジュールインターフェース例
# トークン制限回避
from bypass_token_limit import bypass_token_limit
result = bypass_token_limit(translator=None)
# マシンIDリセット
from reset_machine_manual import reset_machine_id
success = reset_machine_id()
# 設定管理
from config import get_config, update_config
config = get_config()
config.set('section', 'key', 'value')
update_config(config)
設定・カスタマイズ
設定ファイル (config.ini)
[Browser]
default_browser = chrome # chrome, edge, firefox, brave, opera
chrome_path = C:\Program Files\Google\Chrome\Application\chrome.exe
[Timing]
min_random_time = 0.1 # 最小ランダム待機時間
max_random_time = 0.8 # 最大ランダム待機時間
page_load_wait = 0.1-0.8 # ページロード待機時間
max_timeout = 160 # 最大タイムアウト秒数
[Utils]
check_update = True # 更新チェックの有効/無効
show_account_info = True # アカウント情報表示
[TempMailPlus]
enabled = false # TempMailPlus統合の有効/無効
email = xxxxx@mailto.plus
epin = [PIN_CODE]
[Language]
language = auto # auto, en, zh_cn, ja, vi等
拡張・カスタマイズ方法
新しい機能を追加する場合:
- 新しいPythonモジュールを作成
- main.pyのメニューに選択肢を追加
- Translatorクラスに翻訳を追加
- 必要に応じてconfig.iniに設定項目を追加
パフォーマンス・スケーラビリティ
パフォーマンス特性
- 起動時間: 2-5秒(設定ファイル読み込み含む)
- メモリ使用量: 約50-100MB(ブラウザ自動化時は追加で500MB+)
- ファイル操作: ミリ秒単位での高速処理
- 最適化手法:
- 遅延読み込みによる起動時間短縮
- 設定ファイルのキャッシュ
- 非同期処理によるUI応答性向上
スケーラビリティ
- シングルユーザー向け設計: 個人利用を前提とした設計
- マルチインスタンス非対応: 同時実行は推奨されない
- プラットフォーム依存: OS固有のパスと設定に依存
制限事項
- Cursorバージョン依存: 特定バージョン(0.49.x)に最適化
- 管理者権限必須: Windows環境では管理者権限が必要
- ブラウザ要件: Chrome/Edge/Firefox等の対応ブラウザが必要
- ネットワーク依存: 認証機能使用時はインターネット接続必須
- 一時メール制限: 使い捨てメールアドレスは認証で拒否される
- 言語サポート: UIは15言語対応だが、エラーメッセージは英語のみ
評価・所感
技術的評価
強み
- 完成度の高い実装: エラーハンドリング、多言語対応など丁寧な実装
- クロスプラットフォーム対応: Windows/macOS/Linux全対応
- 使いやすいUI: 対話型メニューによる直感的な操作
- 活発な開発: 頻繁なアップデートと機能追加
- コミュニティ: 33,000以上のスターが示す大きなユーザーベース
改善の余地
- 法的リスク: ソフトウェアライセンス違反の可能性
- セキュリティ: 管理者権限での実行によるリスク
- 持続可能性: Cursor側の対策により機能しなくなる可能性
- ドキュメント不足: 技術的な詳細説明が不十分
向いている用途
- 教育・研究目的: リバースエンジニアリングの学習
- 技術的興味: ソフトウェア制限回避手法の理解
- 個人的な実験: 自己責任での動作確認
向いていない用途
- 商用利用: ライセンスで明確に禁止
- 企業環境: コンプライアンス違反のリスク
- 長期的な使用: 持続可能性の問題
- 重要なプロジェクト: 信頼性とサポートの欠如
総評
Cursor Free VIPは、技術的には非常によく実装されたツールであり、Cursorエディタの内部動作を理解し、その制限を回避する巧妙な手法を採用しています。33,000以上のGitHubスターが示すように、多くのユーザーに利用されており、活発な開発が続いています。
しかし、このツールの存在と使用には重大な倫理的・法的問題があります。Cursorの利用規約違反、知的財産権の侵害、不正アクセスなど、複数の法的リスクを抱えています。開発者は「教育目的」と主張していますが、実質的には有料サービスの不正利用を可能にするツールです。
技術的な観点からは興味深い実装ですが、実際の使用は推奨できません。Cursorのような優れたツールの持続的な開発を支援するためにも、正規のライセンスを購入することが重要です。このリポジトリは、ソフトウェア保護技術とその回避手法を学ぶための参考資料として見るべきでしょう。